
これから、お店の品物の紹介をしていきます。よろしくお願いします。
初回は、白磁の瓶です。高さ26cm、胴径16cm、底径8.5cm。底には「松竹梅」の文字があり、大手酒造メーカーが手がけたものかな、とも思いますが、酒を入れる瓶でこのようなものを他に見たことがないので、本当のところはどうなのかわかりません。
定規をあてたようなまっすぐな首と機械的な胴の丸みは、やはりどこかで大規模に製作されたもののような気がします。類似品を見かけないところからすると、同時に作られたものは見向きもされずどんどんと捨てられていったのでしょうか。
しかしながら、このきわめてアノニマスな佇まいと、どこまでも無作為な白は、にわかに判断を下すのを躊躇させる何ものかを感じさせます。
もとより床の間へ置くようなモノじゃあありません。だけど、季節の花木を投げ込んであたりに置いてふと眼を休めさせてくれる素直さはあります。和洋混交する暮らしの中のどんな場所が己に最もふさわしいのか、じっと見つめていると自ずから語りだしてくれそうな感じもします。興味がおありの方はお問い合わせください。
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